マンホール蓋のトルク計算方法|キャップバランサー型式選定

 
マンホール蓋のトルク計算方法|キャップバランサー型式選定

キャップバランサーは重たいマンホールの蓋を軽く開閉できる製品です。
キャップバランサーは様々な重さや大きさの蓋でも、軽く開閉いただけるよう、型式を豊富に取り揃えております。

マンホールやタンクの蓋は重量が大きく、開閉時に大きなトルクが発生します。

このページではキャップバランサーの型式選定のために必要となるトルク計算方法と
キャップバランサーの選定方法を解説します。

トルク計算の概要

キャップバランサーの選定において、取り付けを検討している蓋のトルクを計算する必要があります。

蓋の計算の計算式は下記のとおりです。

蓋のトルク=蓋の総重量×トルク計算長さ×COS(マンホール傾斜角度)

求めた蓋のトルクに対してどの型式が最適かは下記リンクより確認ください。
・フリーストップ型
・一般型

1)蓋の総重量の求め方について

蓋の重さを直接測れない場合は、次の方法で求めることができます。

まず、バネばかりを用いて蓋の引き上げ力を計測し、既存のヒンジまでの寸法を計測し、以下の計算式を用いて概算の蓋重量を求めます。

(概算蓋重量(kg))=(最大引上力(kg))×(軸心から把手までの距離(mm))÷(軸心から重心までの距離(mm))÷(cos(傾斜角度(°))

『最大引上力』はバネばかりを使用して測定します。バネばかりは、蓋の把手に引っ掛け、蓋が開き始める直前の重量を測定します。

●『軸心から把手までの距離』は現状お使いのヒンジの軸心から把手までの距離を測定してください。

●『軸心から重心までの距離』は現状お使いのヒンジ軸心から蓋の重心までの距離を測定します。蓋の重心は多くの場合、蓋の中心となります。

●最後にマンホール『傾斜角度』を測定します。スマートフォンの測定アプリや実機の測定器を用いて測定ください。

これらを計算式に当てはめれば、蓋の総重量の計算が可能です。

2)トルク計算長さ

トルク計算長さの求め方は下記の通りです。

【トルク計算長さ(mm)=(蓋の半径(mm))+キャップバランサーの標準取付距離(mm)】

標準取付距離は各型式によって異なります。下記表をご参照ください。

タイプ別取付距離

また、スイングボルトやアイナットを使用する場合は干渉を避けるために取付距離が異なりますので、弊社までお問い合わせください。

また、フリーストップ型でショックアブソーバーを取り付ける場合も取付距離が異なりますので、弊社までお問い合わせください。

3) COS(マンホール傾斜角度)

COS(マンホール傾斜角度)はスマートフォンの測定アプリや市販の測定器を使って想定します。COSを用いて計算してください。

蓋の重心の高さ

蓋の重心の高さは、キャップバランサーを選定する上で大切な指標となっております。

例えば蓋の重心が比較的高い場合、蓋を全開する際に開く方向に倒れる力が強くなります。キャップバランサーの型式を少し大きいものにし、バネの力を弱く設定することで、開閉時の引き上げ力は変わらずに倒れる力を軽減させることができます。

求め方についてはついては弊社までお問い合わせください。

選定事例

選定ミスが無い為安心して導入できる

飲料メーカー様の自社工場での導入事例です。

項目 詳細内容
業種 飲料メーカー
課題 型式の選定に自信がなかった。
実施内容 キャップバランサー取付予定の蓋の図面をカンテックに送付。
成果 選定ミスが無い為安心して導入できる

図面が送るのが難しい場合も、ぜひご相談ください。

図面が送れない場合も選定可能

設備メーカー様のユーザーの設備への導入事例です。

項目 詳細内容
業種 設備メーカー
課題 図面をカンテックに送るのが難しい
実施内容 蓋の総重量トルク計算長さ&マンホール傾斜角度&重心の高さを伝える
成果 図面を提供することができない場合も選定可能

測定できず、数値のお伝えが難しい場合もご相談ください。

失敗事例・デメリット

よくある失敗事例3選

バネばかりで計測した重さを実際の蓋の総重量と間違えて選定してしまう。
 バネばかりで測定した重さは実際の蓋の総重量と異なり。
 上記『蓋の総重量の求め方について』にてバネばかりで測定した重さから蓋の総重量の
 求め方を記載しております。

単位が正確でない
 よくあるのがcmとmmが混合してしまうパターンです。
 トルクを計算する上ではmmに統一しての測定をオススメします。

蓋の上に付属物あること考慮されていない。
 キャップバランサーの選定で必要なのは蓋の『総重量』です。
 蓋の上に付属が加われば、『総重量』も変化します。
 蓋の上に付属物がある場合は、注意してください。

デメリット

上記にてお伝えした『蓋の総重量の求め方について』は、軽めの蓋の場合のみ可能となります。

重すぎる蓋や大きすぎる蓋を『蓋の総重量の求め方について』の方法で求める場合は、複数人での測定になってしまったり、そもそも不可能な場合もあります。

その場合は図面からCAD等を使用して、おおよその総重量を求めることができますのでご相談ください。

よくある質問

Q1.カンテックに選定依頼をしてから、どのくらいで回答が返ってきますか?

A.当日~1日以内に回答できるケースがほとんどです。

 

Q2.選定依頼の為にカンテックに図面等を送りたい場合、どこに連絡すれば良いか?

A.staff@kantec.jpに直接メールいただければスムーズに選定できます。
   また、問い合わせフォームorお電話にてご連絡いただいても問題ございません。

 問い合わせフォームはこちら

 

まとめ

弊社がキャップバランサーを選定する際は上記内容にて、キャップバランサーを選定しております。
お客様に手計算していただいても問題ありませんが先ずは弊社にお問い合わせいただい方が間違いありません。導入を検討されておりましたら、ぜひ一度お問い合わせください。

参考動画

重蓋の開閉は、トルク計算とキャップバランサーで最適化されます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。私たちの考え方をお伝えして終わります。

カンテックの考え方

トルク計算の公式は一つですが、現場の条件は千差万別です。有限会社カンテックが
選定アドバイスを行う際、最も重視するのは「数値に表れない現場の摩擦」です。

私たちは、単なる部品メーカーではなく、現場の安全を設計するパートナーであり
たいと考えています。たとえ計算上は適合していても、少しでも不安要素があれば
ご相談ください。

この記事の監修・執筆者

代表取締役社長:川上 耕史郎

「キャップバランサー」の設計に20年以上従事し、フリーストップ型を開発・発明。これまでに1,000件以上の特殊仕様タンクにおける選定・トルク計算を支援し、重心位置や摩擦抵抗など現場条件に応じた最適化を専門とする。机上の理論にとどまらず、「現場で安全に使える設計」を最優先に、本記事の技術的妥当性を担保している。

トルク計算や図面への組み込みに不安がある場合は、当社の技術データの活用、または実績に基づく技術サポートをご相談ください。

ライター

カンテック 技術広報

カンテック 技術広報

重い蓋の開閉補助装置の専門メーカーとして、長年培った制御技術と現場経験を体系化して発信。執筆は、日々お客様の「この蓋、軽くなりますか?」という相談に応える技術と営業のスタッフが担当しています。複雑な計算が必要な特殊蓋の事例から、ステンレス仕様による衛生管理まで、技術的な裏付けに基づいた「失敗しないヒンジ選び」をサポートします。

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